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鎌倉時代に築かれた国史跡の飛山(とびやま)城史跡
栃木県宇都宮市には国史跡の飛山城史跡公園があります。ここは1293~1298年芳賀高俊が築城したお城になります。
豊臣秀吉に不要なお城は破却を命じられ、300年に渡って使われたお城はここで幕を閉じることとなりました。西側には鬼怒川が流れ高低差は25m(ビル8階建て相当)もあります。さらにお城の東側・南側は大きい堀と土塁があります。また様々な出土品も発掘作業によって出てきました。これらの出土品は飛山城史跡公園側にあるとびやま歴史体験館で見ることができます。(撮影してOKの場所NGな場所があるので館員の方に一応聞く方がいいと思います。)
市内には有名な宇都宮城がありますが今現在は城跡の遺構はほとんどなくなっており
という本当に残念な感じになっています。自分も初めて訪れた時は心底がっかりしたのを覚えています。ブラタモリでは宇都宮城に訪れていますがお城についてはそこまで触れられていませんでしたw
まずはとびやま歴史体験館で飛山城の歴史をおさらいしていくのがおすすめ!
写真奥に見えるのがとびやま歴史体験館です。入館料は無料です。入口に入ると館員の方が声をかけてくださり小パンフレットを渡してくださいました。ありがとうございます。
入ってすぐ左手の空間に
・土塁や堀がどのように機能していたかを音声案内してくれる展示物
・出土品の数々
・その当時の歴史的背景から飛山城に関連する事柄これらを見ることができます。大変勉強になりました。
なので!!時間に余裕があるならまず最初にとびやま歴史体験館に訪れてから飛山城跡を見るといいんじゃないかなと思います。
堀と土塁がどのような役割を果たしたか
この模型は土塁と堀がどのような役割を果たし、攻めてきた相手に対しどのように対抗したかを音声案内付きで説明してくれる展示物になります。
またこれを実物でみると下の写真になります。
奥にちょっと出っ張ってる箇所があります。そこには櫓台が設置してあり、そこから矢を射て横方向からも攻撃できるようになっていたようです。
結構急な斜面になっていて高さもあります。登るの大変そう・・・。ちなみに登るのを体験できる箇所が一つあります。ロープ付です。当然昔はロープなんてないから簡単に転がり落ちそう。ちなみにここでの注意点は立て看板にもありますが、登り専用です。下るのには使用しないでください、怪我しますみたいなことを書いてあります。気を付けましょう。
門を抜け古代竪穴、中世竪穴、中世堀立柱建物(いずれも再現物)を見学
門を抜けると5号堀(上の写真)に囲まれるこの敷地には昔の建物の遺構を元に再現された建築物が3ケ所かあります。
飛山城史跡公園内の古代竪穴建物
ここは遺構から烽家と書かれた墨書土器が発掘されており「のろしの番人」の詰所だったと考えられています。
この「のろし」についてとびやま歴史体験館で詳しく説明されており面白いなあと思いました。
中世竪穴建物
中世堀立柱建物
4号堀を挟んで北側には堀立柱建物があります。4号堀もなかなかの大きさでした。空にちらちら映っているのは落ち葉が舞っている様子です。ちなみに写真右側に堀立柱建築物があります。向こうには宇都宮市街地が見えますね。
この4号堀内にある敷地から鬼怒川方向(西側)に向かっていくと宇都宮市街地全景を眺められるポイントがあります。条件が良ければ富士山も見れるそうです。赤と白の塔は宇都宮タワーです。
2号堀の橋を渡れば飛山城の中心部。スズメバチの巣もあったので注意
堀立柱建物を見て北に向かうといよいよ城の中心部です。2号堀の橋を渡ります。城の中心部は何があったかとか記述はされていなかったのでわかりませんが、中心部と書かれていたことなので城主がいたのかな。
ここはお城の中で一番北西部に位置しており、数々の土塁と堀を抜けてようやく到着といった感じでしょうか。お城を攻めるって大変ですね。
ちなみに中心部には何も残っていません。木があるだけです。あとは北西部に1号堀と3号堀があります。1号堀に至っては土塁と堀を再現することなくその当時のまま残してあるようです。つまり廃城になって堀が埋められたままということなのですね。(写真の右側が1号堀になります。)
スズメバチの巣があるので注意しましょう!
結構大きいのでびっくりしました。やべえ。
まとめ 土塁ってすごい。そしてとびやま歴史体験館の展示物に改めて感謝
歴史は好きですが、めちゃくちゃ詳しいってほどでもない自分。そんな自分が昔のお城に対しての知識がゼロなまま、ただ城内を見てもちんぷんかんぷんだったでしょう。
そんな知識ゼロである人にでも分かりやすく、そして飛山城史跡公園を楽しめるための工夫がとびやま歴史体験館で学ぶことができました。とてもありがたかったです。
最後に基本的な情報を。駐車場は無料です。とびやま歴史体験館の入館料も無料です。